11月のIPAの活動(2008年11月):IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

1.SEC BOOKS「組込みソフトウェア開発向け品僮鳏贽zみガイド」を発刊

 SECは、12月2日(火)に、SEC BOOKS「組込みソフトウェア開発向け品僮鳏贽zみガイド」()を発刊しました。
 ESQRは、組込みソフトウェアの品伽蚩蒲У膜衰偿螗去愆`ルすることで、より高い品伽违渐榨去ΕДg現を目的としたガイドです。この目的のため、ESQRでは、次の4つの特徴に示した指標により、組込みソフトウェア及びその開発作業の品伽蚨康膜嗽u価し、可視化することで、要求品伽虼_保するための“品伽巫鳏贽zみ”を支援します。

  特徴1: システム障害の客観的な評価を実現するため、システム障害の影響を評価?判定する指標(ST-SEISMIC)を新規に提案
  特徴2: システムやプロジェクトの特徴を分析?定義し、それを品倌繕摔朔从长丹护肟激ǚ饯蛱崾?/td>
  特徴3 品伽蚨康膜衰偿螗去愆`ル可能とするため、ソフトウェア品伽蛟u価するための指標とその参考値を明確に定義
  特徴4 定性的に開発作業の良し悪しを評価するためのチェック項目と作業改善のためのヒント集を提示

 ESQRは、組込みソフトウェアを主たる目標としていますが、提示した基本的な考え方は組込みソフトウェアにとどまらず、ソフトウェア全般の品傧蛏悉藥冥挠毪工毪猡韦瓤激à皮い蓼埂?br />  本書の発刊に先立ち、11月19日(水)~21日(木)に開催された「組込み総合技術展」でESQRをご紹介したところ、その趣旨や考え方に多くの皆様からご賛同頂きました。
 本書は、全国の大手書店及びオンライン書店で販売します。詳細は、次のURLを参照ください。

2.SEC BOOKS「組込みスキル標準ETSS導入推進者向けガイド」を発刊

 SECは、11月30日(日)に、SEC BOOKS「組込みスキル標準 ETSS導入推進者ガイド」を発刊しました。
 2005年から、「組込みスキル標準()」を解説する書籍として SEC BOOKSを毎年改訂?発刊してまいりましたが、ETSSを導入する企業?団体も増加しており、ETSS導入に関わる考え方のポイントや導入実務の詳細等のご紹介がさらなる普及のために必要と判断し、今回、「組込みスキル標準 ETSS導入推進者向けガイド」を作成し、発刊しました。
 本書では、企業?組織の人材マネジメント活動に、ETSS に準拠した考え方を取り入れ実施する役割をもつ人を「ETSS 導入推進者」と位置付け、その責任と役割、実務の実際について解説したものとなっています。企業?組織において、ETSS を導入する役割をもつ方々に、広く参考にして頂きたいと考えています。
 本書は、全国の大手書店及びオンライン書店で販売します。詳細は、次のURLを参照ください。

3.SEC主催セミナー(エンタプライズ系4テーマ)の開催

 SECは、エンタプライズ系プロジェクトに係る事業成果の普及啓発のため、11月にSEC主催セミナーを柧─?回(4テーマ)開催し、参加者総数は227名でした。各回とも受付開始から1週間ほどで定員に達し、また、いずれの回も定員に対する参加率は90%を超え、大盛況でした,300-209。ご参加頂だいた方からのご意見やご要望は、今後のSEC主催セミナーに反映していきます。

セミナー参加者数 【開催地:柧?/caption>
No 開催日 セミナーテーマ 参加者数
1 11月 4日(火)   プロジェクト『見える化』 59名
2 11月11日(火)   ソフトウェア開発データ白書2008 58名
3 11月18日(火)   定量的品儆铚yのススメ 55名
4 11月21日(金)   見積手法 55名
合計 227名

     各セミナーとも、受付後すぐに定員に達したため受講いただけなかった方が多数いらっしゃいますので、年明け1月下旬から2月にかけて、同様の内容で、2回目を開催します。また、11月のセミナーは全て柧禝PA)で開催しましたが、今後、柧┮酝猡蔚赜颏扦忾_催する予定です。各セミナーの詳細は、次のURLで12月から順次ご案内する予定です。

    ■ご参考:過去のSEC主催セミナー開催状況

    【2008年度上期】
    No セミナーテーマ 開催地 開催回数 参加者数
    1 組込みソフトウェア関連 大阪、長野 4回 135名


    【2007年度】
    No セミナーテーマ 主な開催地 開催回数 開催回数
    1 SEC成果全般 大阪、名古屋、福岡 6回 699名
    2 プロジェクト「見える化」 札幌、秋田、柧⑿聺暋⒚盼荨⒋筅妗趰u 16回 544名
    3 組込みソフトウェア関連 札幌、柧⒋筅?/td> 5回 267名
    4 要求?設計開発技術 柧?/td> 2回 266名
    5 プロセス改善 柧⒚盼荨⒋筅?/td> 3回 251名
    6 共通フレーム2007 柧?/td> 1回 199名
    7 定量データに基づくプロジェクト診断支援ツール 柧?/td> 4回 129名
    37回 2,355名


    4.組込み総合技術展(Embedded Technology 2008)に出展

     SECは、 組込み系プロジェクトの活動成果の普及啓発活動の一環として、11月19日(水)~21日(金)にパシフィコ横浜で開催された「組込み総合技術展(Embedded Technology 2008)」(主催:社団法人組込みシステム技術協会)に出展しました。本展示会は、組込み技術における世界最大級の専門技術展?カンファレンスで、過去最高であった昨年を上回る26,892名(昨年26,643名)が来場され、組込み分野への関心の高さがうかがえました。
     IPAからは、SECのほか、ソフトウェア開発事業部、オープンソフトウェア?センター、セキュリティセンター、ITスキル標準センター、情報処理技術者試験センターが参加し、活動成果の普及啓発活動を行いました。また、ソフトウェア開発事業部が支援した未踏ソフトウェア創造事業からは、未踏開発者6名(6企業?団体)が参加し、展示やデモ及びブース内セミナーで開発成果物を来場者にアピールするなど普及に努めました。IPAの地域支援事業からは、14の団体が参加され、パネル展示やブース内セミナー、資料配布などで地域での活動成果を報告されました。
     今回、SECからは、SEC BOOKS「組込みソフトウェア開発向け品僮鳏贽zみガイド」(ESQR)及びSEC BOOKS「組込みスキル標準ETSS導入推進者向けガイド」の発刊に合わせ、展示やスペシャルセッションで、主にESQRとETSSの2つの組込み系プロジェクトの成果報告及び普及活動を行いました。SECブースには、多数の来場者があり、アンケート回収件数も2,709件(昨年比96%増、昨年 1,384件)と大きな関心を集めました。
     SECでは、今後も、各種イベントへの出展及びセミナー等の開催を継続的に行ない、活動成果の普及啓発に努めます。

    5.国際会議「NASSCOM Quality Summit 2008」に参加

     10月15(水)~16日(木)に、インドのバンガロールで開催された「 Quality Summit 2008」に、SECの立石副所長と新谷研究員が参加しました。本会議では、16日(木)のセッション”Beyond Certification”にパネリストとして参加し、SECの活動成果について”Sustaining Quality Software development through Process Improvement”の表題で、以下の説明を行いました。
      -SECの生い立ちから今日まで
      -SECにおけるソフトウェア?プロセス改善
      -SECの他のプロジェクトとのシナジー関係
      -推進を意図したチーム編成
      -活動目的は認証ではなく、自己のあくなき改善志向
      -これからのSEC
     10月17日(金)には、海外のオフショア開発を手がける代表的企業のL&T Infotech社及びWIPRO社を訪問し、人材育成プログラム等について意見交換を行いました。また、本会議のプログラム委員会のキーメンバーであるDr. Gargi Keeniとも、NASSCOMと日本の情報関連団体との連携について意見交換を行いました。これらの意見交換を通し、SEC活動に大きな関心が示され、今後の両者の連携について期待表明がありました。
     本会議では、NASSCOM加盟各社の副社長クラスで企画,MB7-701?運営?発表が行われており、経営レベルの品伽丐握鎿搐嗜〗Mみがうかがえました,1Y0-223問題集。また、会議に加えて企業との意見交換などから、高品伽违渐榨去ΕД㈤_発のためには人材の育成も必要とのことで、従来盛んであったから人材育成にシフトしていることが実感されました。

    6.国際会議「ISERN 2008」及び「ESEM 2008」に参加

     10月6日(月)~7日(火)の2日間、ドイツ(カイザースラウテルン)のフラウンフォーファ研究所で開催されたエンピリカルソフトウェア工学研究者の年次会合「 2008」に、SECの神谷研究員と高橋研究員が参加しました。本会合では、IPA/SECがISERNに正会員として加入するため、ISERNの会員向けに、SECのソフトウェアエンジニアリングに関する取り組み等のプレゼンテーションを行いました。今回、ISERNには12カ国/約50名(日本からは6名)が参加しました。
     また、10月9日(木)~10日(金)に、同地で併催されたエンピリカルソフトウェア工学に関する国際会議「 2008」に、同2名が参加し、SECの活動を紹介するとともに各国の研究者と意見交換を行いました。ESEMでは、14カ国以上/約90名(日本からは7名)が参加しました。
     両会議では、テーマを設定しての全体討論や個別討論、あるいは論文発表を通じて、実証的なデータに基づくソフトウェアの課題解決法などについて活発な意見交換が行われました。また、SEC研究員は、SECが進めている「進行中のプロジェクト計測とその結果のプロジェクト運営への反映法」、あるいは、「ソフトウェア開発データ白書」に収録しているベンチマークデータの収集と分析法、その手法の国際標準化活動などについて、同じ分野の研究者と交流を深め、SECの研究機関としてのチャネル拡大に努めました。

    7.国際会議「IWSM / MetriKon / Mensura 2008」に参加

     11月17日(月)~19日(水)の3日間、ドイツ(ミュンヘン)で開催されたソフトウェアプロジェクトのプロセスとプロダクトの計測に関する国際会議「 2008」(第3回)に、SECの神谷研究員が参加しました。
     本会議では、神谷研究員が、19日(水)のセッションで、SECの要求定義工程での成果物計測とその評価に関する研究成果について、“An Empirical Study of Product Measurement in Standardized Requirement Definition Processes”の表題でプレゼンテーションを行いました。
     今回、29編の論文発表があり、発表者の国別では12カ国、大学から13件、企業/研究所から12件、大学と企業等との共著4件でした。発表した主な企業は、Siemens(ドイツ)、Vector(ドイツ)、Sogeti(オランダ)、Capgemini(フランス)、ANECON(オーストリア)で、企業からの発表内容は事例や経験を取りまとめたものが中心でした。SEC研究員の発表では、会場からの賳枻思婴à啤ⅴ芝飑`クタイムでも賳枻ⅳ辍⒈茎譬`マへの関心の高さがうかがえました。

    8.国際標準化会議「ISO/IEC JTC1/SC7 南寧会議」に参加

     SECは、ソフトウェア産業のグローバル化対応およびSEC成果の国際標準の反映に向けた活動の一環として、11月3日(月)~7日(金)に、中国広西省南寧市で開催された国際標準化会議「秋季国際会議(南寧会議)」に2名の研究員を派遣しました。
     日本からは、毎回、SC7の全WGに委員を派遣し、日本の意見の反映を図っています。今回、SECからは、WG7(ライフサイクル管理: life cycle management)に森下研究員が、WG10/SG1(ITプロジェクト性能ベンチマーキングの枠組み:IT project performance benchmarking framework)に高橋研究員が出席し、SECの成果を反映させるべく、WD(Working Draft)の集中審議に参加しました。
     WG7では、ソフトウェア、システム、サービスに関係する多くのステークホルダが“共通の言葉”で話せるように、契約?管理?企画?開発?運用?保守から廃棄に至るまでの様々な観点から、ソフトウェアやシステム開発に関わる国際規格制定に取り組んでいます。今回は、SECが「経営者が参画する要求品伽未_保」や「共通フレーム2007」の開発を通じて提唱してきた“超上流の考え方(経営や業務の視点)”に基づいた“要求工学(Requirements engineering)”に関する日本からの提案の審議、“Systems and software assurance”への投票コメントの処理及び日本からの提案についての意見交換、“Guide for life cycle management”のPart2及び Part 3の進め方の検討に注力しました。
     WG10/SG1では、過去実績の定量データに基づいて情報システムの開発?保守プロジェクトの生産性や品伽胜嗓我姺eりや、事後評価を行うための“ITプロジェクト性能ベンチマーキング”の国際規格(全7部構成を予定)の原案審議を行いました。この国際規格制定においては、SECが設立以来毎年刊行している「ソフトウェア開発データ白書」の経験に基づく世界最先端の知見の情報提供が原案作成に大きく寄与し、また、参考文献にも引用されるなど、国際協調に貢献しています。
     SECは、今後も国際標準化活動に積極的に参画し、グローバルスタンダードとの能動的同期と、ソフトウェア工学標準化への日本からの情報発信?貢献に努めます。

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